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こおりやま広域圏観光情報 vol.6 花火

夏の夜空を彩るこおりやま広域圏の3つの花火「浅川の花火」「三春の里 夏まつり」「おおたま夏まつり」。それぞれの花火を特徴とともにご紹介します。

浅川の花火

花火の里、浅川町

浅川町は阿武隈川支流の社川流域に広がるのどかな田園風景が広がる町です。浅川町は「花火の里」と呼ばれるほど花火と縁が深く、春は「夜桜花火」、夏は「浅川の花火」、秋は「秋の刈上げ 豊秋花火」、冬は「元朝参り・除夜の花火」と四季折々に花火が夜空を彩ります。

なかでも毎年8月16日に行なわれる「浅川の花火」は、江戸時代から続く県内最古の花火と言われ、約3,000発以上の花火が地元の人々の手によって打ち上げられます。

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「浅川の花火」の歴史は古く、その始まりは江戸時代に遡ります。
起源には諸説ありますが、一説によると寛政十年(1798年)に起きた農民一揆「浅川騒動」の犠牲者を供養するために始められたとされています。その後、戊辰戦争や日清・日露戦争、太平洋戦争の戦没者、2011年の東日本大震災の犠牲者、身近な人々の新盆や一周忌などを合わせて、8月16日の夏の夜空に祈りを込めて打ち上げるようになりました。

かつては、荒町、本町の各家代々に火薬の調合を記した一子相伝の秘法として受け継がれ、昭和25年に火薬取締法が施行されるまで、「狼煙(のろし)」や「玉火(たまび)」「龍勢(りゅうせい)」、「大からくり」、「草花火(くさはなび)」、「綱火」といった、特徴のある手づくりの花火を一般家庭で製造していました。

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現在は法の規制により形を変えてはいますが、8月15日に開催される盆踊りと、翌16日の慰霊花火によって、浅川の夏が最高潮を迎えることに変わりはありません。
地面から沸き上がる大音響と夜空を照らす大輪の花によって、会場は故人を悼み懐かしむ心とともに、今を生きる人々の前向きな気持ちに満ち溢れる「浅川の花火」ならではの雰囲気に包まれます。

「あ」と「本」ふたつの青年会が作る花火

hanabi_003.jpg半纏を纏い、大からくりを立ち上げる両町青年会

「浅川の花火」が町の人々にとって特別な存在であることを象徴しているのは、会場で目にする荒町の「あ」と本町の「本」の文字を染め抜いた半纏です。これらはそれぞれ荒町青年会と本町青年会の所属を示し、この二つの青年会は合わせて「両町青年会」と呼ばれ、「浅川の花火」の主催を務めています。

両町青年会の役割は、運営や設営だけに留まりません。会員は「煙火消費保安手帳」という資格を取得し、花火打ち上げの全過程を自らの手で行います。その歴史や運営体制だけでなく、福島県内で最大級の規模を誇りながら、全てを地元の手で行うことから「浅川の花火」が特別な行事であることが伝わります。

hanabi_004.jpg空を覆い尽くすほどの大輪を咲かせる二尺玉

「浅川の花火」は、青年会だけでなく、打ち上げられる花火そのものにも理由があります。一般的な花火大会が企業スポンサーの支援によって成り立つ中、浅川では亡くなった方の遺族や友人など、故人と親交が深かった人々が資金を出し合い、花火を打ち上げています。

特に「尺玉」と呼ばれる直径約30cmの大きな花火は高価ですが、一つのプログラムで複数回打ち上げることも珍しくありません。特別観覧席で花火のオーナーとなった人々が、打ち上げ時にアナウンスされるメッセージに感動して涙する姿からは、浅川の人々の慰霊への深い思いが感じ取れます

しかし、浅川町の人々にとって深い思い入れのあるこの花火は、伝統の継承においても問題に直面しています。本町青年会の粕谷 会長によると、かつては三代続く家の長男でなければ青年会に加入できず、青年会員であることがステータスとされていました。しかし、時代の変化により人員確保が困難になり、青年会の維持が課題となっています。

そのため、入会条件の変更や、30歳前後の若者を中心に声をかけ合い、町外へ輪を広げるなど、「浅川の花火」の伝統の継承に向けた取り組みが進められています。

大からくり

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「大からくり」とは、全長15メートル、重さ約300㎏以上の青年会による花火です。町長の点火式に先立ち、青年会と消防団あわせて40名ほどが、花火打ち上げ現場までの約2kmの道のりを勇壮に練り歩きます。

社川の土手へ「大からくり」が到着すると、現場は緊張に包まれます。
青年会自らの手で作り上げ、一年で最大のイベントの幕開けを告げる花火です。300㎏の重量感だけではなく、込められた想いも重なり、張り詰めた空気の中、「大からくり」は慎重にゆっくりと立ち上がり、19:00の点火を待ちます。

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「大からくり」の中央部には両町青年会のシンボルである「あ」と「本」の文字が浮かび上がるようになっていて、青年会の団結と誇りの証として、浅川の花火の幕開けを飾ります。また、「あ」と「本」の文字は年ごとに交互に上下が入れ替わるように作られています。

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町長によるあいさつと点火により一尺玉が打ち上がると、いよいよ「浅川の花火」のはじまりです。観客席の正面にそびえる「大からくり」から火花があがり、続いて全長200mにおよぶ名物「浅川の滝」の大仕掛けが夜空に輝くと、会場は一気に盛り上がりを見せます。「大からくり」は浅川の花火シンボル的な伝統の仕掛け花火として現在もその形を変えずに引き継がれています。

大地雷火

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花火のプログラムのトリを飾るのが、街を見下ろす城山公園から夜空に扇を広げるように炸裂する大地雷火(だいじらいか)です。一般的な打ち上げ花火と違い、城山公園に掘られた穴に花火の球を置き、その場で点火する花火です。

轟音とともに山上に半球状に大きな火花を炸裂させる地雷火。クライマックスに近づくにつれて、徐々に火球は大きくなり、フィナーレとなる大地雷火が夜空に開き、慰霊の思いを人々の心に継承していきます。

アクセス(会場・駐車場の情報)

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会場 浅川町町民グラウンド
塙・泉崎線(主要地方道)、染・小貫線(町道)の水田側に駐車可
駐車場・交通規制 浅川町役場周辺に複数あり
打ち上げ箇所周辺ならびに城山全域と滝輪郷全域は保安区域となるため10:00~22:00は通行止め
会場周辺は17:00~22:00は車両通行止め
詳細は公式サイト・パンフレットをご確認ください
アクセス 車:東北自動車道 白河ICから約35分、または須賀川ICより約40分
電車:JR 水郡線磐城浅川駅より徒歩10分

公式サイト:http://www.town.asakawa.fukushima.jp/asakawa_hanabi/

三春の里 夏まつり

日本三大桜のひとつ「三春滝桜」で知られる三春町。
農産物の直売、宿泊、バーベキューなどが楽しめる複合施設「三春の里 田園生活館」を会場に7月末に「三春の里 夏まつり」は開催されます。

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日が沈み、空が徐々に暗くなるにつれて、いよいよ「三春の里 夏まつり」のクライマックス、花火の打ち上げが始まります。山々に囲まれた三春の夜空に打ち上げられる花火は、観覧席から距離が近く迫力満点。大きな歓声とともに、美しい花火が夏の夜空を鮮やかに彩ります。

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「三春の里 夏まつり」の花火は三春の里田園生活館のほか、「滝の平野外劇場」から観覧するのもおすすめです。さくら湖にかかる三春町のシンボル「春田大橋」と花火が湖面に映りこむため、空と湖、二つの花火を楽しめる人気のビュースポットとなっています。
この観覧ポイントでは、夕陽の残照が空に残るなか打ち上がる花火を見ることができるのも魅力の一つです。

アクセス(会場・駐車場の情報)

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※2024以降、打ち上げ場所が変更になる可能性があります。詳しくは公式サイトでご確認下さい 。

会場 三春の里 田園生活館
滝の平野外劇場周辺
駐車場 三春の里 田園生活館:施設の駐車場ほか、周辺に臨時駐車場
滝の平野外劇場:駐車場あり
アクセス 車:磐越自動車道 船引・三春IC、または郡山東ICより約15分
電車:JR 磐越東線三春駅より車で約15分
   JR 東北新幹線郡山駅より車で約20分

公式サイト:https://miharu-mk.com/management/miharunosato/event

おおたま夏まつり

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国道4号沿いにある、大玉村ふれあい広場特設会場にて、大玉村で村民の日となっている8月の第1日曜日に開催される夏まつりです。

「安達太良太鼓」をはじめとしたさまざまなステージイベントのほか、大玉村がペルーのマチュピチュ村と友好交流都市を締結していることから、ペルー大使館の後援を得て南米舞踊が披露され、大いに賑わいます。また、車中などでも楽しめるように一部のステージイベントや打上花火の様子をFM放送で行っています。

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夏まつりのフィナーレとして約1,000発の花火が田んぼの中から打ち上げられます。
花火の打ち上げ地点から会場まではまっすぐ遮るものがなく、大迫力の音響と振動がストレートに伝わってくるのが「おおたま夏まつり」の花火の特徴です。田園風景を彩る迫力満点の花火は夏の思い出をより鮮明に輝かせてくれます。

アクセス(会場・駐車場の情報)

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会場 大玉村ふれあい広場
駐車場 あり(100台程度)
アクセス 車:東北自動車道 本宮ICより約10分
電車:JR 東北本線本宮駅より約10分

※本記事で使用している地図は地理院地図に登山ルート・撮影ポイントを加工して作成。
( https://maps.gsi.go.jp/ )